老健施設のホスピタルアート
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4月にオープンする老康(介護老人保健)施設の1階~5階までの壁面の依頼を年末にお声掛けいただき工作所と搬入しに神戸に行ってきた。
最初は切り紙で作る壁画だったけれど、父や母のことでデイサービスや入所施設を実際に見ていたら何が必要かをぼんやり感じていた。一方通行の立派なアートを飾ることではなくて“寄り添う壁”。コミュニケーションの為に存在するきれいすぎないザラザラした壁を提案した。

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この施設の利用者さんの方が作った切り紙を貼る壁にすることは思い付いたけれど、切り紙の枚数が少ない時もそこがあたたかであるようにかえるちゃんの植物の刺繍の原画を拡大した壁紙を作ってもらった。
天井に近い高いところには切り抜き通信の生徒さんでおかあさんに切り紙を奨めて病気の進行を抑えることを実際にやっている福井の三屋さんに鳥の切り紙をお願いした。そしておかあさんにも10枚近以上の鳥を切っていただいた。それから、各階の壁面に貼った切り紙は開院当初のためにモーネに来る度に寺子屋の生徒たちに協力してもらった。
壁紙を作ってくださった担当者のKさんは何度も色の調整をしてくださり、関わってくださったみなさんの想いの足し算で出来たカタチたと心からそう思う。

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高さが2メートル、幅が4メートル以上もあるこんなに大きな画面をデータで組み立てるのは初めてで、正直搬入日まで心配していたけれど、みんなのおかげでその場所だけふわっと包み込むような壁が出来てほんとうにほっとした。
「ホスピタルアートって壁に絵を描くっていうイメージがあるけれど、これこそホスピタルアートだと思います。その場所を大切に想うから新しく人の手が加わってどんどん変化していく、完成ではないホスピタルアートですね。」と切り紙をたくさん切ってくれた4期生のやっしーがそんなふうに言ってくれた。
施設がオープンしたら作業療法士さんや介護士さん、利用者さんに切り紙のワークショップをすることにしているが、共に作り上げてゆくことを大事にして向き合ってゆこうと思う。
by maane-news | 2014-03-29 12:30
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